イタリア・トスカーナ地方の伝統菓子「チャルダ・ディ・モンテカティーニ」
イタリアのトスカーナ州ピストーイア県モンテカティーニ・テルメに伝わる、伝統的なトスカーナ地方の婚礼の際に欠かせないおめでたいお菓子。
4代にわたり、父から息子へとレシピを受け継いできたデジデリ一家(ファミリア・デジデリ)がトスカーナ文化への深い愛情と共に作ったチャルダです。
アーモンドパウダーと砂糖を混ぜたものを2枚の薄く焼き上げた円形状の生地で挟んでいます。
ほろっとした食感とカリっとした食感が混在する個性的な生地と、口の中でさっと広がる甘いアーモンドの風味が独特です。
簡単なお菓子に見えますが、皮の部分は作ってから一か月近くもあえて特別な部屋で湿気させるという製造に時間のかかるお菓子です。
そのままでお茶菓子としても美味しいですが、ジェラートや生クリーム、フルーツ、チョコレートスプレッドなどと合わせると格別です。
〜歴史浪漫あふれるチャルダについて〜
イタリアのトスカーナ州ピストーイア県モンテカティーニ・テルメに伝わる、伝統的なトスカーナ地方の婚礼の際に欠かせないおめでたいお菓子。
その記録は古く15世紀、メディチ家の婚礼の席にも登場します。
チャルダが婚礼の際に不可欠な食べ物になった理由はその作りに隠されています。
婚礼の席では上下2枚のウエハースに新郎と新婦、それぞれの家紋を刻印し、ぴったりとくっつける事で両家の結びつきと愛の結合を表現しました。
ブリューゲルの「カーニバルと四旬節の戦い」という絵の中にもチャルダを焼く老婆の姿が描かれています。
男女の結びつきを象徴するこの菓子は人生の悦楽に欠かせないカーニバルでも人気の食べ物だったのです。
トスカーナでいかに愛されているかを物語るエピソードではないでしょうか。
*缶の絵柄は3柄ございますが、絵柄のご指定は承っておりませんので、ご了承ください。